飼い主に成る
「ラブとのお別れ」という小川洋子のエッセイの中にこんな一節がある
いつも寝ていた小さな土間に横たわったラブはぐっすり眠り過ぎて、
死んでいるんじゃないかと心配した時と同じ様子をしていた。
最近同じような心境に陥ることが多くなった
深い眠りに入っているジャズの傍にそっと近づいて
呼吸をを確認する
瞼がピクッと動いたりするのを見てホッとしたりもする
とはいえ近い将来その心配が現実になる時が必ず訪れる
飼い始めの頃「ペットロス「という言葉を聞いても
まったく真実味がなかったことを考えると自分の内面の変化に驚いてしまう
13年も一緒に暮らしてきたのだから当然のことかもしれない
「散歩の時間ですよ!」
そんな不安を振り払うべくハーネスを用意する
きょうの散歩はどこにしようかと思案しながら