Tさんと守り猫
2011年の震災で福島の故郷をやむなく離れ
盛岡で一人暮らしをしている知人のTさんから数日前メールが届いた
『25年間一緒に暮らしてきた猫のチャチャが亡くなりました』と
二匹の猫のことは聞かされていたけれどそれほどの高齢とは知らなかった
深い悲しみと寂しさが伝わってきた
著しい環境の変化に耐えご主人と共に運命を生き延びたチャチャ
ご冥福を心からお祈りします
数日後届いた写真
そしてもう一枚24歳のマヤの写真も送られて来た
相棒がいなくなって寂しそうにしているという
この先ご主人を見守って長生きしてくれることを祈りたい
美術教師をしておられたTさんが所属する絵画グループの展示会に出かけた
Tさんの描いた墨絵にハッと息を飲んだ
そこには二匹の猫が仲よく並んで座っていた
あの二枚の写真と重なって涙が出た
もしかしたら意識して描いたのではないかもしれないけれど
どうか
これからの日々がTさんにとって穏やかでありますように
そんな想いを抱き開場を後にした
<補足>Tさんは墨の香りが大好きなことをきのうのメールで知りました