伏線
『戦場のピアニスト』を観るのは4度目
ロマン・ポランスキー監督が一冊の手記を読み
すぐさまそれを映画にしようと思いたったというその作品は
見るたびに感慨と戦慄が押し寄せてくる
原作を読んでみようと中古本を探していてたまたまCDも見つけた
演奏しているのは本の原作者でもあり映画の主人公のモデルでもある
ウワディスワフ・シュピルマン本人である
収録は1980年 彼が69歳の時のものだ
ユダヤ人迫害に終止符が打たれた1945年から三年が経過した頃のものだ
去年からずっとアンネ・フランクに関する文献を探し求め読み続けている
少女時代に読んで衝撃を受けたアンネの日記
初訳版・改訂版・増補新訂版・完全版・その他関連書物が大分増えた
最初は歴史を旅する下準備のつもりの読書だったはずなのだが
想像を絶する過去の出来ごとを知れば知るほどその思いが薄れていった
もはや自分は旅をしていて 読むことが目で見るよりも
真実により近づくことなのだと感じるようになったからかもしれない
そしてまた戦時における狂気の沙汰は他国だけではなく
自国にも同じように存在したことを強く意識し始めた
お は よ う
毎朝シュピルマンのピアノが私の目覚めを促してくれている