命あるもの
不思議なものでこの時期になると体調が必ず悪くなります
普段はあまり考えないようにしていること
忘れるようにしていること そんな心の底に沈殿しているモヤモヤが
突如立ち上ってきて体中を巡る感覚かな・・・
今年の春 新聞社の方が12年来夫が使っていたデスクに
意図的に置いたままにしていたたばこを届けてくださいました
仕事に情熱を傾けていた夫に対する精一杯のやさしさが
心に滲み入りました 今は居間にある夫の写真の前に置かれています
夫の亡くなった時の歳をすでに5歳も上回りました
それでも重厚で私を圧倒するその存在感は不滅です
事あるごとにこんな時夫ならどう判断するのだろうと
あれこれ思いを巡らせることもあるけれど
こうなったらもう自分の判断で進むしかないとなかば開き直り
結論を出すこともしばしばです
天から見守ってくれるなんて思うことはすでにやめました
それよりも自分の心の中に生きている人のぬくもりを持ち続ける
ことのほうが意義深いかなと思ったりするのです
この12年で私も大分強くなったような気もしていますが
それはたぶん夫のなごりが未だに消滅していないとうことの
証でもあるのかもしれません
これって幸せなことなのかな きっとそうに違いない
きょうも行ってみようか 夫の両親そして私の両親も
共に眠っている山の向うへ