2016-04-01 マリーの掌 冬の間ずっとベランダに置きっ放しにしていたローズマリー 春の訪れと共に葉の色に精気がみなぎってきた 軽く握ると辺りにふわっと漂う香り そういえば・・・ 幼い頃住んでいた家の裏庭にあった大家さんの温室の 小学校の図書室にある椅子を引いて座った時の 卒業式の時母がきていた着物の 大人になりきれなかった名ばかりの社会人の 恋をして結婚し母になり別れがありそして現在の 濃厚でありながら儚い時の流れのような生々しさ 掌に何度も顔を近づけその残り香をいとおしむ