閉所して一年以上経過していた盛岡市山岸の県食糧事務所
解体工事が12月末にほぼ終了した
ぽっかり空いたその場所の前を車で通るたびに気になっていた廃材の山
運び去られてしまう前になんとかカメラに収めることができた
廃材という一言では到底表現できない何かがそこにある
整然と選り分けられた金属製の柱や窓枠 もつれ合う赤錆のワイヤー
意図せずに生みだされたその形状には
容赦ない時間の経過の虚しさと 役目を終えた有終の美が混在する
真冬の空の下 現代アート開場の真向かいに立ち
おもわずふぅっと感慨のため息をつく